鬼と人間とニンゲン

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鬼と人間とニンゲン

2020/10/28

※画像は公式サイトからお借りしました

 

貴方なら、誰かを鬼殺隊にしますか?

お目通し下さり光栄です、京都の脳科学コーチ

臼井靈氣療法家にして通詞人 西陣の拝み屋です。

本日10/28は、オンラインのみご予約承ります。

ご希望の方は、こちらから。

明日から府内出張のため30日(金)までお休みをいただきます。

31日(土)は19時閉店、来週のスケジュールは本日中に公開します。

31日(土)の対面鑑定をご希望の方は30日(金)の12時までにご予約ください。

 

経済効果さえ生み出した化け物映画となった「鬼滅の刃」。

昨日社会勉強兼ねて観てきました。

ここ最近観た映画で唯一泣かなかった作品。

理由は炭二郎たち鬼殺隊の強さへの挑戦や執着は、東日本で業界をドロップアウトし2014年に完全復帰を決めてからの自分と重なるからです。

強くなりたい、もうなにも取りこぼしたくない。

負けて苦汁を飲む、あんな想いは、もうたくさんだ。

そう願いながら日々を積み上げて。

積み上げて積み上げて、それをまるで賽の河原の鬼の如く崩していった人々。

人間と鬼の間の「ニンゲン」と呼んできた人たち。

 

「鬼滅の刃」を観ようと思ったのは、鬼がみせる夢がどんなものか、知りたかったから。

「夢を観ながら死ねるなんて、幸せだよね」

その一言に背中を押された気がしたから。

結果的には課題図書でしかなく(笑)、この先自分が目指すべき場所と資質の不足を痛感したに過ぎませんでしたが。

 

貴方のように、強くないんです。

現場で言われたりします。

貴方は強いから。

そんなことも、言われたりします。

その度に、いつも思ってきました。

強くなりたくて、なったわけじゃない。

こうしなければ大切なものを守れないから、こうするしかなかっただけ。

だからこそ、決めたの。

わたしは、自分が守りたいものをまず最初に守る、って。

わたしも人間だから、痛みもあれば嘆きも苦しみもする。

大切なものもあれば、人に立ち入られたくない場所もある。

そこに土足で踏み込んで、荒らして行くものがいるなら。

 

それって、鬼と、どう違うのかしら?

 

もう知っているお客様も少なくなりましたが。

わたしには20年前に脳腫瘍で他界した親友がいます。

彼女の死後、親友と呼べる人を持たなくなりました。

いまの業界に入ったきっかけが彼女です。

後追い衝動が止まらなかった当時、家には10歳と7歳の子どもがいる。

親友は別れた夫の友人の妻でしたが、2年近くわたしがボロボロになっていても、元夫は支えるどころか「いつまで悲しんでいるんだ!」と叱責するような人でした。

この苦しみから逃れるためにも、彼女にもう一度会いたい。

せめて、きちんとお別れがしたい。

臨終の際話さえできなかったわたしの願いを叶えてくれたのが、最初の臼井靈氣師範。

後に入校する町田一門の先生です。

わたしのいまの仕事は、当時の師範の仕事の発展形。

臼井靈氣の施療の中で故人と再会させ、言葉を伝えてくださる、という仕事をしていました。

ただし、確実に会える保証はない。

わたしは、彼女に会うまで二回の時間を要しました。

そして、そこで聴いた「遺言」に従い今日まで生きてきて。

一年前、再び盟友を癌で奪われました。

そのときの敗北感、盟友から病のことを聴かされたのは上洛を決めたとき。

その瞬間、わたしには二つの選択肢が齎されました。

ひとつは、夢を先送りし、彼女の闘病に寄り添う。

その場合、決まっていた上洛を白紙に戻します。

二度目がある保証は、どこにもありません。

もうひとつは、往来しながら彼女を支える道。

その場合、体力、精神力、経済的負担は倍以上となり、折れてしまえばすべてを失います。

わたしは後者を選択し。

代わりに平成小野篁を押し掛けで襲名しました。

それは、炭二郎が刀を振り始めたのと、ちょっと似ているかもしれません。

 

盟友は、改元してすぐ、天に召されました。

禰豆子は半鬼だけど、まだ生きている。

その意味では、炭二郎が時々羨ましくなるのです。

最も押し掛けで襲名していたおかげで、わたしが盟友にできたことがあり、その意味では18年この世界で頑張ってきた意味はあった、というべきかもしれませんが。

作中で炭二郎が言っていたように、ひとつできるようになると、すぐ目の前に壁が立ちはだかる。

もっと先で、高い場所で戦っている人がいることを見せつけられる。

悔しいと、やり切れないと思いながら、それでもやらなければなにも変わらないのだと立ち上がる。

多分、この仕事をする限り、わたしはその繰り返し。

だからこそ、そうまでした自らをどう世に呈するのかは、わたし自身で決めていきたい。

 

誰の指示も受けず、自らの意思で。

 

もし、わたしが受け入れる指示があるとすれば、それは神様のものだけで。

だけど不尊なわたしのことだからきっと、神様さえも選ぶような気がします。

意思を無視するような神様ならば、おそらく受け入れはしないだろうな、と。

東の神に唾を吐いて力を返納し、業界を辞め生きた屍の道を歩いたことがある人間ですから、まあまあね。

炭二郎の、清らかさが羨ましかったさ、本当に。

 

鬼と、人間と、ニンゲン。

そして、悪魔。

地球上のイキモノが変化して行く時代の変わり目。

人間がニンゲンとなり、人間を喰らい鬼となる世。

リアル鬼殺隊は、起きてくるのかな。

わたしは鬼殺隊にはなれないし、ならないけれど。

大切なものを守り切るために、強くなることだけは、辞めたくないと思っています。

 

 

 

 

 

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