【神はサイコロを振らないvol.12】 脳は痛みでリアルを確かめる
2020/12/04
「神はサイコロを振らない」では毎日一記事、京の拝み屋が脳科学について語ります。
お読み下さり、ありがとうございます。
京都の脳科学コーチ 西陣の拝み屋です。
京都で脳科学コーチをしていますが、実はキャリア足掛け19年目になる拝み屋でもあります。
「拝み屋」とは、所属を持たない祈祷師のこと。
仕事の仕方はさまざまですが、最近はライトノベルの「我が家は祇園の拝み屋さん」がヒットしているので、『拝み屋』という名前自体は知っている人もいるかもしれません。
野良の祈祷師として京都に移住して3年目、左脳系祈祷師として活動しています。
脳科学コーチングについて、実は京都ではあまり知られていません。
関東圏は反対に沢山の脳科学コーチの方がいらっしゃるようです。
コーチングと、脳科学コーチングの違いはなにか。
脳科学コーチング入門では、最初にお伝えしています。
具体的には
コーチング→その方の目的地に向かうサポート
脳科学コーチング→その方が目的地に向かう障壁
となる思考の修正をサポート
まあまあ、似て非なるものでございます。
皆さまが、どんな検索キーワードでコーチを探しているか調べると「罪の意識」というキーワードが意外と大きい。
俗に「罪悪感」と呼ばれているものですね。
この罪悪感、実は脳が創り出していることをご存知ですか?
脳には恒常性がある、というお話をしてきましたが、この恒常性が善悪を創り出し、そのルールが「正義」と呼ばれるものです。
つまり、正義とはシステム。
だから環境が変わると機能しません。
これを「環境依存性」といいます。
環境依存性によりつくられた正義というシステム。
そのシステムによりつくり出される罪悪感。
では、なぜ人は罪悪感から逃れられないのでしょう。
わたしたち人間の脳は、身体反応で生存を確認します。
潜在意識には、夢と現実の境目がありません。
そして、確認方法が痛みであることを最初から万人が知っています。
信じられない幸運があると、ほっぺをつねりませんか?
志望校に受かった、好きな子に告白してOKを貰えた、希望の会社に入れた、などなど。
いわゆる幸福なライブイベントが起きたとき、ほっぺをつねったり叩いたりして
「痛い!夢じゃなーい!!」
とやるのは、遥か昔から変わってないように思います。
そう、現実=痛い、それが脳の理解なのです。
そして、
痛み×エキサイティング=生きている実感
と認識しています。
痛いけど、興奮する、だから生きている。
この機能により、まかり間違うと失敗(今風にいうなら闇落ち)します。
罪悪感は、この生きている実感を即座に生み出す麻薬のようなもの。
「どうしよう」という感情の裏には、緊張感、スリル、ハラハラが潜んでいる。
つまり、興奮状態を引き起こすトリガーになりやすいのです。
そして、胸が痛む。
自暴自棄になれば、自らを痛めつけるから、痛みも伴う。
こうして脳はまんまと「生きている実感」を手にします。
このループにいる間は幸せからどんどん遠ざかっています。
では、どうするか。
痛みは成長痛だけにしましょう。
その罪悪感が、成長痛かを冷静にジャッジする。
そこに感情は必要ありません。
罪悪感の先に成長があるかないか。
もしあるなら、やるべきことが見えてきます。
これを「改善」と呼びます。
反対に成長がなければ、同じことを繰り返します。
なにも改めない、これが脳のトラップなのです。
脳は怠けもの。
怠けさせないために、しっかりと見極める習慣をつけたいですね。